1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 01:01:02.87 ID:0ReHhxnt0
側近「働かずに召し上がる食事は、そんなに美味なものですか?」
魔王「何を言う。我が城のシェフの腕は確かだぞ、不味いわけがないだろう」
側近「はあ…」
魔王「……何だ」
側近「いえいえ別にー」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:05:39.01 ID:0ReHhxnt0
魔王「…………明日から」
側近「はい?」
魔王「明日から本気を出す」
側近「……(チッ)」
魔王「……(ビクッ)」



4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:10:29.36 ID:0ReHhxnt0
魔王「というわけで、見ろ。本気を出してみた」
側近「うわあい綺麗に手入れされていますねえ」
魔王「ふっ……薔薇園の剪定など私にとっては朝飯前…ってどこに行く側近!」
側近「俺は仕事があるんです。下らない用事で呼びつけないでください」
魔王「…………」



5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:13:32.79 ID:0ReHhxnt0
側近「で、本日は…………」
魔王「うむ。部屋の掃除だ」
側近「……」
魔王「このように手が折れるものだったのだな。メイド達の苦労がよく分かった…って、どうした側k」
側近「いい加減にしろこの駄目魔王があああ!!」
魔王「?!(ビクッ)」



6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:17:21.44 ID:0ReHhxnt0
側近「あんたの仕事は魔王だろうが!どこの世界に薔薇愛でて爽やかに汗流して掃除する魔王がいる?!」
魔王「ここに」
側近「うるせえ黙れ」
魔王「魔王に何だその言い種は。ちゃんと敬え」
側近「ちゃんと魔王らしい仕事をすればな」



7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:23:35.29 ID:0ReHhxnt0
側近「ったく……先代様は人間の村を焼いたり国を乗っ取ったり、色々手広くこなしておられたのに……跡継ぎのあんたがこれじゃあな」
魔王「父上はやり手だったからな」
側近「あんたも先代様を見習って、しっかり魔王を勤め上げろよ!」
魔王「嫌だ。手広くやり過ぎたせいで、父上は人間に討たれたのだぞ?」
側近「だからって何もしないのもどうかと思うがな」
魔王「む……」



8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:27:34.42 ID:0ReHhxnt0
側近「いいか魔王城警備員。あんたがそんなんじゃ、下に示しがつかない」
魔王「警備員……」
側近「今はまだ安心だが、その内魔王の座を狙う奴だって出てくるかも知れん。俺とか」
魔王「くっくっく……側近は面白いことを言うな」
側近(若干マジなんだがなあ……)



10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:31:43.65 ID:0ReHhxnt0
側近「……三日やる」
魔王「?」
側近「何か、魔王として名が通るようなデカイ仕事を考えろ。実現可能な範疇でな」
魔王「……私がか?というか、そもそも何でお前に命令され」
側近「出来なかった場合、ご自慢の薔薇園は焦土と化す」
魔王「くっ……人質とは卑怯な!!」



11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:37:17.02 ID:0ReHhxnt0
夜─
魔王「そう言われてもな……」
ペラッ
魔王「外に出るのは面倒だし」
ペラッ
魔王「かといって城で出来ることなどたかが知れている」
ペラッ
魔王「人質さえ取られていなければ、こんな無茶な要求……人質?」
ペラッ
魔王「…………?!」
魔王「これだ!」



12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:43:55.08 ID:0ReHhxnt0
朝─
魔王「早速良い案が浮かんだぞ側近!!」
側近「うわあ」
魔王「何だその目は。夜を徹して策を練った私に、労いの言葉はないのか」
側近「いや、だって早すぎるだろ…信用ならねえって」
魔王「ふっ…その減らず口、いつまで持つかな」



13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:46:04.87 ID:0ReHhxnt0
側近「一応聞いてやるわ。どんな案だよ」
魔王「おお。さる国の王族は特別な力を持っていてな。それが我等魔物には少々厄介故、この際潰してしまおうかと」
側近「そいつらを皆殺しにするだけか?そりゃ、派手だし魔王らしいが」
魔王「まあ最終的にはそのつもりだがな」
側近「?」



15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:50:12.10 ID:0ReHhxnt0
魔王「現在の国王には、まだ幼い一人娘がいるらしい」
側近「おう」
魔王「その姫を攫って来い」
側近「却下!!」
魔王「何故だ?!」



16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:54:19.50 ID:0ReHhxnt0
側近「確かにそれは犯罪だ。だがな!俺はロリペド野郎の邪な性癖には付き合ってられん!」
魔王「何を勘違いしているかは聞かぬが…姫は人質だ」
側近「…人質?」
魔王「餌とも言うな」
側近「性欲処理じゃ…」
魔王「そのような趣味はない」



20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 01:58:29.69 ID:0ReHhxnt0
魔王「姫を大々的に攫えば、きっと国軍は取り返そうとやっきになるだろう」
側近「まあ…そうだろうな」
魔王「姫はすぐには殺さず、人間どもをこちらに誘い出す餌とする」
側近「……で、俺たちはそいつらを」
魔王「私の悪名が各地に轟き、国が疲弊した頃を見計らい徹底的に叩き潰す」
側近「おお………」



22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 02:02:29.22 ID:0ReHhxnt0
魔王「長期戦にはなるが、魔王対人間という図式を作るには良い案だと思うのだが。どうだ?」
側近「…あんたが考えたにしてはまともだな。いや、正直見直したわ」
魔王「ふっ……私は魔王だぞ。見くびるな」
魔王(…『父上の遺した日記にあった計画を丸々拝借した』、などとは言えんな)



24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 02:08:42.22 ID:0ReHhxnt0
側近「よし!俺はこの計画、乗った!」
魔王「では……姫の件、頼まれてくれるか。」
側近「おう、折角あんたが出した計画だ。頓挫しねえよう、慎重に準備を始めるよ」
魔王「頼んだぞ」
側近「任しとけって!じゃあな!」



25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 02:14:07.71 ID:0ReHhxnt0
魔王(…誘拐が成功しなければ、そこでこの計画は終わり)
魔王(成功したとしても、城で人間どもが来るのを待つだけでいい)
魔王(あの国の軍がどれほど強大かは知らぬが、姫ばかりにそう力を裂けるはずもない)
魔王(すなわち……たまに来る人間を相手にするだけで、私の名は広まる)
魔王(どうせ側近が誘拐に成功するのも先の話だろう)
魔王(それまでは………警備員も悪くはない)



26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 02:19:03.65 ID:0ReHhxnt0
次の日─
側近「攫ってきたぞ」
魔王「なん、だと………?」
側近「いやあ、何かあの計画を聞いたら興奮しちまって。昨日の夜に行って来たんだ。早いほうがいいだろ?」
魔王「あ、ああ………」
側近「もう国中大騒ぎだぜ。近日中に軍が送られるって話だ」
魔王(あああああああああ)



28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2009/05/24(日) 02:24:16.11 ID:0ReHhxnt0
魔王(ま…まあ、あの国からこの城まで、人間の足では一月は掛かる……つまりまだ私には暇が)
側近「いやー、あんたも早速仕事ができて良かったな」
魔王「は?」
側近「は、て。姫の面倒はあんたの仕事だから」
魔王「な、何だと?!」
側近「俺らは色々忙しくなるから、最悪餓死させかねん。計画じゃ、姫を殺しちゃまずいんだろ?」
魔王「ぐ……ぐぐ」
側近「客室に丁重に閉じ込めてるから、適当に飼ってくれ。じゃあまたなー」
魔王「お、おい側近!待て!」



29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 02:29:15.39 ID:0ReHhxnt0
魔王(側近は本気か…)
魔王(魔王が子守とはな……)
魔王(ああしかし!姫に死なれるとこの先色々と利用できなくなる!)
魔王(私の平和なニートタイムのためだ!少しの苦労は買ってやろうではないか!)
魔王(姫が何だ!人間など、適当に餌をやっていれば死ぬことはないだろう!)



30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 02:32:30.46 ID:0ReHhxnt0
客室─
ギィッ……
姫「ひ」
魔王「……?」
姫「あ、あ……」
魔王「お前」
姫「うう……」
魔王「姫か?」
姫「うあ……はい…」



32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 02:36:24.23 ID:0ReHhxnt0
魔王「そうか、姫か」
姫「あ、……あなた、は」
魔王「魔王だ」
姫「まお、う…?!」
魔王「…私が、恐ろしいか」
姫「こ………こわく、なんか、ないです!」
魔王「ふっ…そうか」
姫「ひっ」



35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 02:40:51.82 ID:0ReHhxnt0
魔王「では後ほど食事を運ばせる」
姫「……?」
魔王「よく食い、よく眠り、よく生きろ」
姫「…??」
魔王「またな」



36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 02:43:56.73 ID:0ReHhxnt0
ギイッ……
魔王「………」
魔王「あれは影武者か。王族の力が全く感じられん」
魔王「あの様子では、側近は気付いてはいないな」
魔王「……面白いし、気付くまで黙っているか」



37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 02:47:29.42 ID:0ReHhxnt0
次の日─
魔王「結局側近は気付かぬままか」
魔王「回りの者は多忙にしているが、私は姫の飼育だけ」
魔王「案外楽なものだな。餌を与え生死を確認するのみというのも」
魔王「さてと、姫は生きているかな」



39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 02:54:23.81 ID:0ReHhxnt0
ギィッ……
姫「ひっぐ……えう」
魔王「?!!」
姫「う…えぐ、あ、う」
魔王「お前…全く食事に手をつけていないではないか!」
姫「ひっ………!」
魔王「あ、ああすまん。そんなに怯えるな、寿命を縮めてしまうだろう」



40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 02:56:16.46 ID:0ReHhxnt0
魔王「…ほら、食え。口を開けろ」
姫「……(フルフル)」
魔王「くそ……どうすれば」
姫「………」
魔王「そうだ!」
姫「……?」



41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 02:59:17.07 ID:0ReHhxnt0
魔王「ほら、これならどうだ」
姫「…え」
魔王「わざわざ持ってきてやったのだ。ケーキなら、食えるだろう?」
姫「……」
魔王「食わんのか?子どもなら、甘いものが好きなはずだろう」



42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 03:01:17.39 ID:0ReHhxnt0
魔王「食ってくれ。お前に食ってもらわねば、私が困る」
姫「………(グー)」
魔王「ほれ」
姫「……(パク)」
魔王「よしよし、もっとあるぞ。沢山食え」
姫「……(コク)」



44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 03:04:08.75 ID:0ReHhxnt0
魔王「平らげてしまったな。これなら、普通の食事も食えるだろう」
姫「あ、あの」
魔王「何だ」
姫「あ……ううん」
魔王「変な奴だな」
姫「……」



45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 03:07:49.68 ID:0ReHhxnt0
次の日─
魔王「昨夜気付いたのだが、食事だけではまずいな」
姫「…?」
魔王「今日は部屋から出してやる」
姫「え」
魔王「勘違いするな、適度な運動をしないと体に障るだろう」
姫「え、え?」
魔王「ほら、行くぞ」
姫「う、ん」



47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 03:12:08.57 ID:0ReHhxnt0
魔王「……」
姫「……(キョロキョロ)」
魔王「……お」
姫「……(ビクッ)」
側近「……何をやってるんだあんたは」
魔王「仕事だ」



48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 03:14:19.11 ID:0ReHhxnt0
側近「俺には仲良く散歩してるようにしか見えないんだがなあ」
魔王「運動をさせなければ、弱ってしまうからな」
側近「で、手を繋ぐ必要は?」
魔王「逃げられると面倒だからだ」
側近(………まさか、こいつ本当に、ロリ…)
姫「………(コソコソ)」



50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 03:17:44.49 ID:0ReHhxnt0
魔王「さて、運動は終わりだ」
姫「……うん」
魔王「ちゃんと夕食を取ること。分かったな」
姫「……(コクコク)」
魔王「よし。では、また明日」
姫「あ、あの!」
魔王「何だ」
姫「ほ、ほんとに……まおう、なの?」
魔王「…?何を今更」



51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 03:20:15.29 ID:0ReHhxnt0
次の日─
魔王「それでな、側近が馬鹿なことに……」
姫「うん」
魔王「私は止めたのだが、あいつは致命的に頭が」
姫「うん」
ギィッ
側近「…何やってんだあんた」
魔王「む」



52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 03:25:11.90 ID:0ReHhxnt0
魔王「見ての通り、仕事だ」
側近「俺には仲良くお茶してるようにしか見えんが」
魔王「適度に間食を与えれば、より一層健康が保てるだろう」
側近「なんか釈然としねえ……」
魔王「こいつは昨日の夕食を残していた。全く…ちゃんと見張っておかねばな」
姫「…」



74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 10:10:12.34 ID:DYU3O7cDO
次の日─
側近「で、とうとうあんたの部屋で飼うことに……」
魔王「一々客間に行くのが面倒でな」
側近「じゃあ膝に乗せる意味は」
魔王「逃げないよう…こら、菓子をこぼすな」
姫「……ごめんなさい」



76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 10:15:41.24 ID:DYU3O7cDO
魔王(案外楽なものだな)
姫「……♪」
魔王(姫も健康そのものだし、人間の動きの知らせも入ってこない)
姫「……?」
魔王(一応仕事をしているから側近も文句を言わんし、これは良い)
姫「どうか……したの?」
魔王「いや。お前、ずっと元気でいろよ」
姫「う、うん!」



78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 10:24:24.63 ID:DYU3O7cDO
次の日―
魔王「側近!大変だ!」
側近「うわ?!な、なんだどうした」
魔王「姫が……姫が!」
側近「ま、まさか死んだのか?!」
魔王「熱を…………出した」
側近「はあ?」



80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 10:29:24.01 ID:DYU3O7cDO
魔王「なんだその反応は?!」
側近「…そんな取り乱すことか?」
魔王「私の飼育は完璧だったのだぞ!それが……それが!!」
側近「知らん知らん。あんたの魔法でぱっぱと治せばいいだろ」
魔王「…人間の治療など、やった試しがない」
側近「ああ……なるほど」



83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 10:33:29.63 ID:DYU3O7cDO
魔王「このままでは死んでしまう。どうすれば……」
側近「どうせ風邪か何かだろ。そんな悲観するなよ。人間用の薬とか探して来てやるから」
魔王「……すまん」
側近「いいってことよ。あんたは姫の看病を頼んだ」
魔王「勿論だ」



86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 10:39:35.74 ID:DYU3O7cDO
魔王「調子はどうだ?」
姫「う……ん」
魔王「果物は欲しいか?」
姫「……(フルフル)」
魔王「………そうか」
姫「……」



89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 10:44:47.82 ID:0ReHhxnt0
魔王「……」
姫「……(ケホケホ)」
魔王「……」
姫「……」
魔王「……」
姫「……(スゥ)」



90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 10:49:22.04 ID:0ReHhxnt0
魔王(人間とは…脆いものだな)
魔王(お前がそんな調子では、私は暇で仕方がない……)
魔王(死ぬなよ)
魔王(死なないでくれ)
魔王(頼む……)



92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 10:54:52.94 ID:0ReHhxnt0
次の日朝─
姫「……ふぁ」
魔王「……(スゥスゥ)」
姫「………あ」
魔王「……」
姫「……えへへ」



93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:00:47.39 ID:0ReHhxnt0
魔王「…う…ん」
姫「あ……」
魔王「なんだ…お前、もう起きていたのか」
姫「うん…お、おはよ」
魔王「お早う。調子はどうだ?」
姫「げんき」
魔王「そうか良かった。しかし油断するなよ、今日一日はまだ寝ておけ」
姫「うん」



96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:04:25.11 ID:0ReHhxnt0
姫「て」
魔王「?」
姫「ずっと、にぎってて、くれたの?」
魔王「ああ。それがどうかしたか?」
姫「ううん。なんでもない」
魔王「変な奴だな」
姫「えへへ……ありがと」
魔王「何故感謝する?」



98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:10:25.53 ID:0ReHhxnt0
魔王「そうだ。一つ聞いておきたいことがある」
姫「なに?」
魔王「お前の名は?」
姫「……ひめ」
魔王「違う。お前の、本当の名は?」
姫「………にせ、ひめ」
魔王「偽姫か。良い名だ」



99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:18:21.63 ID:0ReHhxnt0
偽姫「……しってたの?」
魔王「ああ」
偽姫「………」
魔王「まあ、どうでもいいんだ。人間の反応を見る限り、『姫を攫う』という目的は達成されているのだし」
偽姫「……ここに」
魔王「?」
偽姫「いても、いいの?」
魔王「そうでなければ、私が困る」



101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:24:20.37 ID:0ReHhxnt0
次の日─
魔王「すっかり元気になったな」
偽姫「うん!」
魔王「では、今日は久々に散歩でも」
バンッ!!
側近「大変だ魔王!!」
魔王「何だ騒がしい」
側近「あの国の奴等…姫を見捨てやがった!!」
魔王「……何?」
偽姫「え………」



104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:30:55.79 ID:0ReHhxnt0
側近「…姫の様子は?」
魔王「泣き疲れて眠っている」
側近「そりゃそうだろうな…実の親どころか、国自体に捨てられたんだし」
魔王「……姫は、我等に殺されたと、そう公表されたのだったな」
側近「ああ。一応攻め込む予定らしいが…あまり本気でもなさそうだ」
魔王「………」



105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:35:23.07 ID:0ReHhxnt0
魔王「実はな…あれは影武者だ」
側近「何?!先に言えよ!」
魔王「私も、つい先日知ったばかりだ」
側近「本当かあ…?」
魔王「影武者故、助け出す必要もないのだろう」
側近「つっても同族だろ…そんな簡単に見殺しにしていいのかよ」
魔王「人間とは……厄介な生き物だな」



107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:39:32.05 ID:0ReHhxnt0
ギィッ…
魔王「……目が覚めたか」
偽姫「ひっく……えぐ…」
魔王「ああ、泣くな泣くな」
偽姫「うぐっ…………う、ん」
魔王「よしよし、いい子だ」



110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:42:47.39 ID:0ReHhxnt0
偽姫「あの、ね」
魔王「ああ」
偽姫「ほんとの、おひめさまはね、ちょっとまえにね、なくなったの」
魔王「…ああ」
偽姫「かわりにね、そっくりなわたしが、かわれたの」
魔王「そうか。話してくれて、ありがとう」



111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:47:17.21 ID:0ReHhxnt0
偽姫「でも、もう……どこにも、かえれない」
魔王「国に帰りたければ…返してやるぞ」
偽姫「ううん。あんなとこ、もういや…」
魔王「…そうか」
偽姫「ここが、いい」
魔王「……」
偽姫「まおうと、いっしょが……いい」



113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 11:51:11.85 ID:0ReHhxnt0
魔王「……私は、魔王だぞ」
偽姫「しってるよ」
魔王「恐ろしくはないのか?」
偽姫「やさしいから、すき」
魔王「お前は本当に…変な奴だな」
偽姫「えへへ……」



158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 17:46:02.31 ID:0ReHhxnt0
魔王「眠ったか」
偽姫「……(スゥスゥ)」
魔王「もうお前に、人質としての価値は無くなった」
魔王「帰る家も、帰りを待つ家族も、お前にはない」
魔王「………ならば」



159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 17:49:14.91 ID:0ReHhxnt0
側近の部屋―
魔王「……どうだろう」
側近「ああ」
魔王「分かってくれ。頼む」
側近「…本当、最近あんたは冴えてるな。俺は何の異論もねえよ」
魔王「では」
側近「いいんじゃね?他の魔物も、姫に同情的だしな」
魔王「……感謝する」



162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 17:51:46.68 ID:0ReHhxnt0
次の日─
魔王「起きたか」
偽姫「うん……」
魔王「それでは、お前の処遇についてだが…」
偽姫「………ぅぐ」
魔王「聞く前に泣くな」
偽姫「ご…ごめんなさい……」



163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 17:53:13.85 ID:0ReHhxnt0
魔王「悪い話ではない。まあ、聞け」
偽姫「う、うん」
魔王「ここにいたいと、昨夜言ったな」
偽姫「……(コクリ)」
魔王「ならば、お前…魔王になる気はないか」
偽姫「…え」



164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 17:55:14.73 ID:0ReHhxnt0
魔王「私には後継者…つまり、子供がいない」
偽姫「……」
魔王「お前さえ良ければ……私の跡継ぎとして、城に迎えてやろう。どうだ?」
偽姫「そ、それ…って」
魔王「魔王の父親は、嫌か?」
偽姫「う………ううん、すき」
魔王「決まりだ。よろしく、娘」
偽姫「よ、よろしく!」



179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 19:28:52.43 ID:0ReHhxnt0
数日後─
偽姫「……(キョロキョロ)」
側近「お、偽姫ちゃん」
偽姫「そっきんさん、おはようございます」
側近「一人でどうしたんだ。魔王は一緒じゃないのか?」
偽姫「さがしてるの。そっきんさん、みなかった?」
側近「ああ…薔薇園じゃねえかな。あいつ他に行くとこねえし」
偽姫「ありがとー」



181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 19:32:56.08 ID:0ReHhxnt0
メイド「あら。お早うございます、姫様」
偽姫「おはよーございます」
メイド「魔王様はご一緒ではないのですか?」
偽姫「これから、むかえにいくの」
メイド「そうですか。お気をつけて」
偽姫「うん。いってきます!」



183 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 19:35:21.73 ID:0ReHhxnt0
魔物「よう、姫さん」
偽姫「おはよーございます!」
魔物「今日は珍しく魔王様を連れてねえんだな」
偽姫「まおう、まいごなの」
魔物「そりゃ大変だ。魔王様を見つけたら、オレが捕まえておいてやるよ」
偽物「ありがとう。またねー」



184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 19:41:58.38 ID:0ReHhxnt0
薔薇園─
偽姫「まおう!」
魔王「む」
偽姫「おはよ!」
魔王「お早う。もう少し寝ていても良かったんだぞ」
偽姫「はやくおきたら、いっぱいあそべるもん」



186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 19:46:24.34 ID:0ReHhxnt0
偽姫「すごいねー。きれいだねー」
魔王「薔薇か」
偽姫「うん!おせわ、おてつだいしてもいい?」
魔王「では、このジョウロで水をやってくれ」
偽姫「わ、わわ…」
魔王「重いか?やめるか?」
偽姫「がんばる!」
魔王「そうか。頑張れ」



187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 19:49:32.38 ID:0ReHhxnt0
側近「よう。やっぱここか」
魔王「何か用か?」
側近「いや偽姫ちゃんの様子を見に来ただけだ」
魔王「あの子は向こうで水遣りに燃えている」
側近「へー……(ニヤニヤ)」
魔王「何か言いたそうだな」
側近「いや。あんた、この薔薇園他の誰にも今まで弄らせた事ねえよな」
魔王「あの子は特別だ」



190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 19:52:36.80 ID:0ReHhxnt0
側近「しかし偽姫ちゃんは人気者だねー。皆、あの子の話で持ちきりだ」
魔王「最近、すっかり魔物にも慣れてしまったしな」
側近「いやー、もうあんたより求心力あるんじゃね?」
魔王「ふっ…当然だ。私の娘だぞ」
側近「あ、今の褒め言葉で捉えるんだ」



193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 19:57:04.20 ID:0ReHhxnt0
偽姫「まおう!」
魔王「おお、終わったか」
偽姫「うん!がんばった!」
魔王「よしよし、偉いぞ(ナデナデ)」
側近「偉いねー」
偽姫「えへへ」



197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:01:13.34 ID:0ReHhxnt0
偽姫「わたしね、ここ、だいすき」
魔王「そうか。気に入ってもらえて、良かった」
偽姫「ばらえんも、おしろも、みんなも、まおうも、ぜんぶすき」
魔王「そうかそうか(ナデナデ)」
偽姫「でも、いちばんすきなのは、まおう!」
魔王「ははは、そうか(ナデナデナデナデ)」
側近(うわあ)



202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:06:30.07 ID:0ReHhxnt0
一月後─
魔王「とうとう、この時が来たか」
側近「ああ。遂に昨日軍が出発した」
魔王「……」
側近「俺らの準備は既に万端だ。いつ攻められても」
魔王「いや」
側近「?」
魔王「『攻められる』のではない。我等も、『攻める』」
側近「…ほぉ」



203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:11:36.48 ID:0ReHhxnt0
側近「随分とやる気だな」
魔王「奴等は魔王の娘を虐げた。その報いを、受けねばならん」
側近「じゃあ…」
魔王「軍を潰してから、直にあの国を攻める。明日より、我等も出るぞ」
側近「了解。こりゃ忙しくなるな!」
魔王「ああ……」



206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:19:24.94 ID:0ReHhxnt0
側近「浮かない顔だな。どうした」
魔王「偽姫としばらく会えなくなると思うと…な」
側近「なあに、たかが人間だ。俺らが本気になりゃ数日で片がつくだろ」
魔王「む……それもそうだな」
側近「ま、気楽にやろうぜ、魔王様」
魔王「うむ」



210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:25:34.00 ID:0ReHhxnt0
魔王の部屋─
ギィッ…
魔王「ただいま」
偽姫「おかえりなさい!おはなし、おわったの?」
魔王「ああ……先に、寝ていても良かったのだぞ」
偽姫「だめ!いっしょにねるの!」
魔王「全く…頑固だなお前は」
偽姫「こればっかりはゆずれません!」



212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:28:18.47 ID:0ReHhxnt0
魔王「少し話がある」
偽姫「なあに?」
魔王「明日からしばらく、私は帰らない」
偽姫「………たたかう、の?」
魔王「ああ」
偽姫「……」



213 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:32:30.95 ID:0ReHhxnt0
魔王「心配するな。お前を苛めた奴等に、少し灸を据えるだけだ」
偽姫「けがとか……しちゃ、やだよ」
魔王「私は魔王だ。怪我などせん」
偽姫「ちゃんとかえってくる?」
魔王「できるだけ、早く」
偽姫「やくそくだよ」
魔王「ああ。約束だ」



214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:35:42.32 ID:0ReHhxnt0
偽姫「おやすみ、おとーさん」
魔王「お休み、娘」
偽姫「おしごと、がんばってね」
魔王「お前のために、父は頑張るよ」
……────



216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:43:28.38 ID:0ReHhxnt0
───………
魔王「………ふああ」
側近「随分と余裕ですねー、居眠りとは」
魔王「…昨夜も戦略を練っていて、寝不足なのだ。仕方あるまい」
側近「いくら眠くても、敵の軍隊と睨み合う最中で寝ますか」
魔王「構わんだろう。あちらは攻めあぐねているのだから」



218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:48:08.94 ID:0ReHhxnt0
魔王「しかし睨み合って既に数日か」
側近「流石に、これだけの魔物を連れてちゃ人間どもも必要以上にビビリますよ」
魔王「ほぼ全戦力だからな。しかし、あちらも数が多い…」
側近「ところで、いい作戦は思いつきましたか?」
魔王「む……難しいな、こういう事は」
側近「まー、ゆっくりやりましょう。時間はあるんですし」
魔王「………」



246 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 21:39:27.97 ID:0ReHhxnt0
魔王「……おい」
側近「何でしょう、魔王様」
魔王「お前、普通に喋っても良いのだぞ」
側近「俺が魔王様にタメ口きいてちゃ、士気に関わりますからね」
魔王「そうかもしれんが………正直慣れんな」



219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:53:08.75 ID:0ReHhxnt0
側近「まあ、俺もあんたを魔王と認めているんです」
魔王「……」
側近「俺だけじゃない。皆、魔王様を信じて、ここまで来たんです」
魔王「……ありがとう」
側近「ははは、礼は全部終わった後に頼みますよ」



223 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 20:59:02.19 ID:0ReHhxnt0
魔王「そうだ、一応作戦は出来たんだ」
側近「おーおー。どんなのです?」
魔王「幸い、私は見た限りでは人間と区別がつかない」
側近「………はあ」
魔王「というわけで、私一人敵軍に潜り込み、機を見て一暴れ」
側近「却下!!」
魔王「何故だ?!」



227 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 21:05:07.11 ID:0ReHhxnt0
側近「あんたにそんな危ない真似させられるか!」
魔王「私は魔王だぞ、心配はいらぬ」
側近「怪我でもされちゃ俺の株が落ちるんだよ!!第一、他の魔物も認めねえからな!」
魔王「む………過保護だな」
側近「いいから大将は大将らしく、頭だけ使ってくれ。頼むから」
魔王(…思わず素になる程、嫌なのか)



228 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 21:09:15.67 ID:0ReHhxnt0
側近「てめえ!!結局一人で叩き潰しやがって!!!!」
魔王「…上手くいったのだから、良いだろう」
側近「いいから反省しろ!二度とこんな危ない真似するんじゃねえぞ?!!」
魔王「確かに……私にも至らぬ点はあった」
側近「お、珍しく殊勝じゃねえか…」
魔王「油断して、少し服が汚れてしまった。今後の反省点だな」
側近「てぇんめええええええええええ!!!!!」



236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 21:14:13.72 ID:0ReHhxnt0
魔王「しかし、これであの国までの障害物は取り払われた」
側近「ま……まあ、そうだがよ」
魔王「我等が悲願の成就のためだ、少しの無茶は許せ」
側近「………無茶っつーか…単に頭に血が登ってるだけだろ」
魔王「……」



253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:09:55.68 ID:0ReHhxnt0
側近「焦るのも分かる。あんたが、魔物を傷つけたくない気持ちも分かる」
魔王「……」
側近「だがな、俺たちもあんたに何かあったら、後悔どころじゃあ済まん」
魔王「………ああ」
側近「分かってくれよ。あんたは俺達の王なんだからな」
魔王「王……か」


s
257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:15:56.59 ID:0ReHhxnt0
側近「まあ、ここまで来たら勝利は目前だ。もうちょっと気楽に行こうぜ、って話だよ」
魔王「うむ」
側近「なあ。全部終わったら、したいこととかあるのか?」
魔王「ふっ……聞いて驚くな」
側近「何だよ勿体ぶって」
魔王「一緒に、歩く」
側近「……」



259 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:19:18.22 ID:0ReHhxnt0
魔王「一緒に茶を飲む」
魔王「一緒に食事を取る」
魔王「一緒に薔薇園を眺める」
魔王「一緒に眠る」



264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:24:23.81 ID:0ReHhxnt0
魔王「どうだ」
側近「それはまた……『日常』だな」
魔王「ふっ……素晴らしいだろう」
側近「ああ。早く叶うといいな」
魔王「そのための戦いだ」



266 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:30:50.98 ID:0ReHhxnt0
魔物「よお、魔王様」
魔王「おお。調子はどうだ?」
魔物「万全ですよ。とっととオレらも戦いに参加させてくださいよ」
魔王「まだ時期ではない。焦らず機を待て」
魔物「魔王様にゃ言われたくないね」
魔王「む……」



267 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:36:26.26 ID:0ReHhxnt0
魔物「しかし魔王様も立派になったもんだね」
魔王「そうか?」
魔物「オレはあんたがちっちぇえ頃から知ってるからな。よく分かるよ」
魔王「ああ………」
魔物「先代様も、今のあんたを見れば喜んでくれるはずさ」
魔王「…そうだと、良いのだがな」



269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:42:14.51 ID:0ReHhxnt0
某国王都付近─
魔王「ふむ…静かだな」
側近「一般の住民は移住したって話だ」
魔王「では、中にいるのは」
側近「兵士と……国王だよ」
魔王「国王か………」



270 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:46:38.69 ID:0ReHhxnt0
魔王「……っく」
側近「?」
魔王「く……く…ふははははははは!!!」
側近「お、おいどうした」
魔王「これが笑わずにいられるか側近よ!」



272 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:52:06.93 ID:0ReHhxnt0
魔王「我が復讐が!我が悲願が!目と鼻の先にあるのだぞ!!」
側近「へいへい……落ち着けよ。ったく…不安だ……」
魔王「安心しろ。ちゃんと、私の役目と皆の役目はわきまえている」
側近「本当だろうな?流石にこればっかりは、あんたに任せるしかないんだからな」
魔王「分かっている。失敗は、許されないのだから」
側近「……最後の仕上げだ。頼む」
魔王「ああ」



274 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:58:46.73 ID:0ReHhxnt0
魔王「聞け!魔物達よ!!」
魔王「遂にこの日がやって来た!」
魔王「我等が目的はただ一つ!」
魔王「我等が願いはただ一つ!」
魔王「我等が誇りを汚した人間どもに死を!!」
魔王「そして………我等が誇りを取り戻すために!!」
魔王「行け!!!」
ウォオオオオオオオォオオオッ──!!



275 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:03:37.70 ID:0ReHhxnt0
側近「……全面戦争の開始、か」
魔王「ああ。しかし、それもすぐ終わる。終わらせる」
側近「気をつけろよ」
魔王「任せておけ」
側近「………一緒に行ってやれなくて、すまない」
魔王「気にするな。魔物のお前を連れてはいけないからな」



277 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:08:08.03 ID:0ReHhxnt0
??「た、たすけて!助けてください!」
兵士1「な!まだ住民が残っていたのか?!」
??「ま、魔物が来る!!早く中に!中に入れて下さい!!」
兵士1「待ってろ!今門を開けさせる!!」
兵士2「ま、待て早まるな!!本当にあれは人g」
王城─
魔王「ご苦労」



282 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:14:59.02 ID:0ReHhxnt0
兵士29「ぐあ?!」
兵士30「ぎゃあああああ!!」
兵士31「た、たすけ」
兵士32「ひ、ひあああああああ?!!!」
魔王「………」



283 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:18:41.12 ID:0ReHhxnt0
謁見の間─
ギィ……………
国王「……貴様が、魔王か」
魔王「ああ」
国王「随分と、好き勝手に……やってくれたものだな」
魔王「貴様等の罪に比べれば、生ぬるい」
国王「………」



286 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:23:44.60 ID:0ReHhxnt0
魔王「さあ、国王よ。あまり貴様に時間を掛けていられないのだ。死んでもらおうか」
国王「……お前は、魔王なのだろう」
魔王「それがどうした」
国王「我が一族の力を、知らぬわけではないだろう」
魔王「………知っているとも、嫌というほどな」



290 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:29:33.26 ID:0ReHhxnt0
魔王「魔物を封じる、奇跡の術」
国王「生涯に数体のみだがな……だが幸いこの老いぼれでも、お前一匹を封じるのならば、可能だ」
魔王「ふっ………くっ…くく」
国王「何がおかしい!!」
魔王「私に、その術は効かない」
国王「何?!」
魔王「嘘ではないぞ。試しに、やってみろ」
国王「舐め………るな!!」



291 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:32:25.71 ID:0ReHhxnt0
国王 は 呪文 を 唱えている!
魔王「………」
魔王「………」
魔王「長かった……」
国王 は 呪文 を 解き放った!!



293 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:37:01.95 ID:0ReHhxnt0
国王「な……に?」
魔王「ほら、な」
国王「な、何故だ!!何故貴様は封印できない?!!」
魔王「………」
国王「呪文は完璧だったはず!それが!何故!!」
魔王「私は…」
国王「貴様は何者だ?!」
魔王「人間だ」
国王「?!!」



295 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:41:05.35 ID:0ReHhxnt0
魔王「まあ、今となっては元人間だがな」
国王「で、でたらめを言うな!人間が魔王などと!馬鹿げたことを!!」
魔王「……貴様、私の顔に覚えはないか?」
国王「は…………」
魔王「まあ…かなり昔の話故、覚えておらぬのも無理はないだろうが」
国王「…………あ」
国王「あ、あ、」



299 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:42:40.97 ID:0ReHhxnt0
国王「ああああああああああああああああああああ!!!!」
ザンッ──………
魔王「ああ、全く。煩い爺だった」



302 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:46:50.21 ID:0ReHhxnt0
魔王「………ここか」
地下─
魔王「このような薄暗い場所で……」
魔王「何年も、何年も………」
魔王「………」
魔王「………え、ぐ」



307 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:50:29.53 ID:0ReHhxnt0
魔王「だ、駄目だ。まだ、駄目だ」
魔王「……どこだ」
魔王「どこに………ある」
魔王「………」
魔王「………」
魔王「………」
魔王「あ」
魔王「あった……宝玉」
魔王「この、中に……」



308 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:54:52.26 ID:0ReHhxnt0
……───
『………』
『あ、そっきんさん!』
『………偽姫、ちゃん』
『おかえりなさい!おとーさんは?おとーさんも、かえってきたんでしょ?』
『……ん』
『え?』
『ごめん……ごめんよ………俺は…あいつの力には……』



312 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:59:32.89 ID:0ReHhxnt0
『あいつはあの国王の力を知っていた』
『知っていて、俺達に隠していたんだ』
『自分で、偽姫ちゃんの復讐をしたかったんだろう』
『それがこの……ザマだ』
『すまない………』



317 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:03:30.76 ID:LILcjzcc0
『本気か、偽姫ちゃん』
『うん』
『いっぱい、べんきょうする』
『いっぱいがんばって、つよくなる』
『おとーさんのかわりに、ばらのおせわをする』
『わたしが、おとーさんをたすける』
『わたしが………まおうになる!』



321 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:07:06.68 ID:LILcjzcc0
魔王「お父さん」
魔王「私はやったよ」
魔王「お父さんの代わりに、仕事も薔薇園のお世話も……復讐も」
魔王「それにね、私ね、あんまり泣かなくなったんだよ」
魔王「強くなったんだよ、私」
魔王「だから……褒めてくれるよね」
魔王「昔みたいに」
(魔王改め)魔王の娘「よしよしって、して……くれるよね!」
魔王の娘 は 宝玉 を 砕いた!!



327 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:10:54.88 ID:LILcjzcc0
魔王「ここは……?」
娘「…………あ」
魔王「ん…………お前は……」
娘「あ、あ」
魔王「私の娘……か?」
娘「あ………う、う……」



333 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:13:32.11 ID:LILcjzcc0
魔王「いやしかし……何だか大きくはないか、お前。一体何が」
娘「うわあああああああん!!」
娘 は 魔王 に 抱きついた!
魔王「うお」
魔王 は 動揺している!!



336 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:15:26.99 ID:LILcjzcc0
魔王「どうした。これは一体何なのだ、何故お前が成長している」
娘「お、おとーさん………おとーさんだ。ほんものだ…」
魔王「ああ、父だ。だから、一体これは」
娘「封印されてる間のこと……知らないんだね」
魔王「ああ。全く分からない…………って、封印?何だそれは?」
娘「それでも………いい」
魔王「良くはないだろう」



341 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:17:28.10 ID:LILcjzcc0
側近「おーおー、片付いたようだから見に来てやったが」
魔王「ああこら泣くな。全く…大きくなっても変わらんな、お前は(ナデナデ)」
娘「ひっく………」
側近「いやー、いいね。久々の『日常』っていうのは」
魔王「おい側近…」
側近「何だ?」
魔王「三行で……頼む」
側近「ああ?三行もいらねえよ」



344 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:19:20.71 ID:LILcjzcc0
側近「『ハッピーエンド』。それ以外に何がある」
魔王「なるほど……?」
娘「おとーさん……」
魔王「何だ」
娘「お帰りなさい」
魔王「……ただいま」
娘「えへへー………」
【完】



346 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:19:35.86 ID:rmo7vTfa0
解説を・・・



353 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:20:25.30 ID:LILcjzcc0
長らくお付き合い下さり、ありがとうございました!
正直書くの初めてで緊張しっぱなしでした。
>>216から時代が変わっていました。
娘は頑張りました。頑張ったので強くなりました。努力です。



356 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:20:37.67 ID:AMqA4p+dO
乙!!!
>>216から魔王=姫だったのね
面白かった



359 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:21:03.85 ID:MDARdZYfO
>>216のーーーは-時は流れて-みたいな感じだろう。
作為的に作者が端折って物の見事に『してやられた』ワケだ。



376 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:24:09.59 ID:RkNf9VK+O
>>1乙!!
切り替え部分で騙されたけど気づいた時にニヤリとさせて貰ったよ
またスレ立てて書け…いや書いてくださいお願いします



362 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:21:14.84 ID:CbHpgN2QO
ちょっ、終るの早くね?!エピローグもうちょいプリーズ



369 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:22:35.88 ID:AbUAins+0
途中で時代が変わってたのには気づかなかった



381 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:25:57.29 ID:LILcjzcc0
>>362
そんなもん全く決めてないんだぜ!!
>>369
側近の『株が落ちる』発言とか、色々工夫してみましたw



382 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:26:02.38 ID:oUEBNKzg0
これは終盤の回想シーンまで全然気づかなかった!!
絵のない文章ならではの表現ウマス!!
面白かったよ~ 乙!
また書いてね~



396 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:34:47.09 ID:LILcjzcc0
この後日談は全然考えてないけど、他にもネタは色々ストックしてあるから、またいつか書くかもしれない
その時はよろしくお願いします。全部魔王ネタだけどな!



416 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:49:21.25 ID:FiHFpTup0
>>1乙
ずっとROMで最初から見ていたが上手いとおもう
次はいつくらいに立てる?



419 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:51:56.92 ID:LILcjzcc0
>>416
全く予定は立ってないんだ…ごめん
一応、個人サイトで魔王の話延々書いてるから、見つけたら笑えるかもしれない。これの原案とか置いてる



420 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:53:09.80 ID:7SkKhf5KO
>>419
あるのかw
創作で探せばいつかはであえるかなー



421 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:53:12.59 ID:oR5pajujP
>>419
サイトうp
この流れで荒れたりとかまずないからおk



422 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:54:23.96 ID:7SkKhf5KO
>>421
普通身バレが嫌だと思うんだが…



423 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:56:11.84 ID:oR5pajujP
VIPに投下してる時点でバレもなにもないような気もするが
まぁ嫌なら無理にとは



424 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:59:47.43 ID:LILcjzcc0
ヒントだけ出そうかな。携帯サイトで、魔王がテーマ。
それじゃあお休みなさい!読んでくれた皆、改めてありがとう!



425 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:00:03.16 ID:F1yu5JBMO
個人サイトうp!!!



455 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 08:03:17.04 ID:84UcMnPvO
>>1乙!
さて読み返すかな



456 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 08:22:36.73 ID:nivcPvppO
おはようございます。1です
携帯からですが、後日談が出来たので上げていこうかと思います
需要無い?蛇足?知らんな!あとオチとかないよ!
いらない方はスルーして下さい



457 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 08:25:04.77 ID:nivcPvppO
魔王の部屋―
魔王「………ふああ」
娘「(スゥスゥ)」
魔王「……また、こいつは…」
娘「むにゃ……う」
魔王「こら、起きろ娘」
娘「ん…………おはよー、おとーさん」



459 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 08:29:38.66 ID:nivcPvppO
魔王「お前、またいつの間に入って来たのだ」
娘「お父さんが寝静まった隙に!気配は殺しました!」
魔王「全く……嫁入り前の娘がはしたない真似をするな」
娘「お父さん、私をお嫁に出したいの?」
魔王「断固拒否する」
娘「じゃあ構わないじゃない♪」
魔王(何か、違うような……)



461 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 08:36:27.65 ID:nivcPvppO
娘「それでね!並み居る軍隊を一人で蹴散らしたんだ!」
魔王「ほ、ほう……」
娘「凄いでしょ?私すっっっごく強くなったんだよ」
魔王「は…はは……それは、凄いな」
娘「えへへー…あ、そろそろ自主トレの時間だ。また後でね、お父さん」
魔王「お、おう………」



462 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 08:39:44.75 ID:nivcPvppO
魔王「おい、側近」
側近「言いたいことは分かるが、一応聞いてやる。何だ?」
魔王「あの子は………その、たくましくなったな…」
側近「そりゃ、あんたを助け出すために強くなるって努力したからな」
魔王「しかしあれは少々桁外れだろう……」
側近「元々才能あったんだろ、魔王として」
魔王「釈然とせぬな……」



464 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 08:44:35.25 ID:nivcPvppO
魔王「ところで、最近気付いたことがあるのだが」
側近「ん?」
魔王「何と言うか、ごく稀に魔物…特に雄の魔物達から妙な殺気を感じるような気がする」
側近「ああ、そりゃ娘ちゃんに惚れてる奴等だろ」
魔王「何?!!」



465 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 08:49:42.79 ID:nivcPvppO
側近「ああ、心配すんな。あいつらもう、娘ちゃんに手酷く振られてるはずだから」
魔王「な、何だ驚かせるな……しかしそやつらが、何故私を敵視する?」
側近「ああ。娘ちゃん、毎回『好きなタイプはお父さん』って言って振るんだよ」
魔王「…………」
側近「ニヤニヤするんじゃねえよ、気色悪い」



470 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 09:14:43.71 ID:nivcPvppO
娘「ふう、終わった……よ」
魔王「おお、お疲れ(モグモグ)」
娘「それ………そのケーキ」
魔王「お前が先ほど残して行った物だ………が」
娘「………楽しみに」
魔王「?!ま、待て!早まるな!!今すぐ代わりの物を用意させる!」
娘「楽しみに取っておいたのにいいい!!」



471 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 09:17:41.23 ID:nivcPvppO
娘 の 渾身の一撃!
魔王「ぐふあ」
魔王 は あっさり 力尽きてしまった!
娘「あ…!ご、ごめんなさいお父さん!ついちょっとだけ本気出しちゃった!!」
側近「うっわあ」
娘「お父さん!お父さーん!!死んでしまうとは情けないよ!」
側近「娘ちゃんが殺ったんだろ」



473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 09:22:01.13 ID:nivcPvppO
夕食―
娘「いただきます!」
魔王「頂きます」
娘「おいしいね、お父さん」
魔王「そうだな」
娘「一緒だと、もっとおいしいね」
魔王「ああ」
娘「でもやっぱり、仕事を終えた後のご飯は格別だね!おいしいね!」
魔王「………そう、だな」



474 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 09:26:28.34 ID:nivcPvppO
魔王の部屋―
娘「今夜は堂々と参上しました!」
魔王「仕方ないな………ほら、来い」
娘「うん!」
魔王「全く………」
娘「えへへー…お父さん大好き」
魔王「よしよし……お前は変わらんな(ナデナデ)」
娘「お父さんも昔と変わらないね」
魔王「当たり前だろう」



476 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 09:28:07.51 ID:nivcPvppO
娘「お父さんがいない間ね、ここで一人で寝てたんだよ」
魔王「……ああ」
娘「寂しかったよ。いっぱい泣いたんだよ」
魔王「すまない…」
娘「ぎゅってしてくれたら、許してあげる」
魔王「分かった分かった(ギュッ)」
娘「えへへ」



477 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 09:30:07.04 ID:nivcPvppO
娘「お休みなさい、お父さん」
魔王「お休み、娘」
娘「明日も明後日も、ずっと、ずーっと一緒だよね」
魔王「勿論だ」
【終】



478 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 09:33:01.23 ID:fUHww3xf0
>>1乙
良いハッピーエンドだった
結局ニート魔王は弱いのね



479 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 09:33:18.33 ID:nivcPvppO
少なくて申し訳ないけど、これで終わりです
本当にありがとう!



491 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 10:51:49.59 ID:3dQhuWJJO
このスレが残ってたら、もしかしたら後日談を書いてくれるかも…
そんな淡い期待を抱いてしまうほど大好きだ!
凄く面白かった。>>1本当に乙!!!



511 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 17:57:42.29 ID:eyRi/GGAO
本編読み終わって感動した